移り変わる時代の中で、補正下着にも諸説を含め、歴史があります。ここでは、戦前から戦後、そして現代においてどのような歴史があるのかまとめています。
下着が誕生したのは紀元前3000年頃で、当時は適当な大きさの布を腰に巻き付けていました。その時の腰布が下着の起源であるといわれています。
戦前、明治時代初期の頃の日本女性の服装は和装が主であり、一般女性は下着を身に付ける習慣がありませんでした。昔のショーツはおへそまで隠れるタイプのものであることから、帯の下に挟まれてしまい、トイレの後に着崩れしてしまうことが理由でした。現代でも、和装の時は下着のラインが着物に出てしまうのを避けるために、下着を身に付けない人もいます。
少しずつ、日本が世界に対して開けてきた明治10年代から20年代のはじめ頃は、上流階級の情勢たちは洋服を着用し始めました。同時に、コルセットなどの補正下着を着用しています。昭和5年から昭和14年になると、一般女性も下着を身に付ける習慣が始まり、「ズロース」(現代ではドロワーズ)と呼ばれるゆったりした半ズボン状の下着を着用していました。
そんな中、補正下着で歴史があるのがコルセットです。西洋では、14世紀後半から男女問わず補正用下着として着用していました。特に、男性は軍服の下に着用をしていたとされています。
ブラジャーが誕生したのは、昭和24年、下着メーカーで有名な株式会社ワコールの創業者塚本幸一氏がブラパットに出会いました。女性の洋装化を予想していた塚本氏は、その後昭和26年に、今のブラジャーに近い形の下着を開発しています。
日本が高度成長期に入った昭和30年、外国のファッションブランドが日本に次々に上陸し、日本女性が洋装化しました。服装にあわせて、下着もデザイン化されていき、現代のような下着の分化が形成されていきます。
女性が好きなファッションを思い思いに楽しむようになった現代では、美しいボディラインをつくるために、補正下着を愛用する人も増えています。
補正下着は、「ファウンデーション(服飾)」といわれ、メイクの時のファンデーションと同様、洋服を着用する前に体の土台をきれいに整える役割を果たすものになります。補正下着と聞くと、どうしてもコルセットのように体を締め付けるイメージがあります。しかし実際は、補正下着は体型の崩れが気になるときやおしゃれしたいとき、またボディラインを整えたいときに付ける下着のことを指します。
そのため、補正下着と矯正下着には違いがあり、「補正力を強調するのが補正下着」「スタイルアップを強調するのが矯正下着」になります。女性のバストやボディラインを美しく見せてくれる補正下着は、時代のニーズにあわせながら今後も進化していくことでしょう。
知られている中で、アジアでの補正下着の原型であるといえるのは、紀元前500年頃の中国の臣下や官女たちです。細い腰を保つため、いくつもの帯をきつく締めていたとされています。
唐代では、胸を半ば露出したスカートが好まれ、しっかりとした手触りで、ハリと弾力のある生地を用いた帯のない下「訶子」が生まれました。胸の下で2本の帯を結ぶだけで着用できるものでした。
明代に生まれた「主腰」という下着はウエストを引き締める効果に長けていました。
近代20世紀の20年から30年の女性の下着は袖なしの胴着であり、前身ごろにいくつかのボタンが施され、ボタンを留めると胸と腰を締め付けて体にメリハリを出す効果がありました。
一方日本では、腰を円柱状に布で包み、和服の着姿を美しく見せるようにしていましたが、大正時代から洋装文化が入ってきたことで、普段の服装だけでなく、下着にも変化が生まれました。ブラジャーが浸透してきたのは、昭和12年前後であるといわれています。
ヨーロッパでの補正下着の始まりは、西暦3世紀頃の古代ギリシャであるといわれています。この頃から既に曲線美を追求し、上流階級の女性たちは金属のコルセットで腰を絞っていました。このコルセットが、考証できる歴史の中の初めての補正下着であるとされ、その後15世紀にはコルセットは女性たちの基本の下着となっていました。
中世になると、補正下着は貴族の女性たちの間で発展していき、ふくよかな胸と細い腰を強調できる形になっていきます。しかし早期から過度に腰を締め付けることで骨格の変化をさせることとなり、健康には決して良くないものでした。
その後、胸から腰は補正効果がなく腹部のみ適度な締め付けがある下着を開発。これがのちのブラジャー開発の契機であるといわれています。
アメリカでは19世紀の中ごろ、女性の社会的な地位と服飾が関連付けて考えられるようになっていました。不便で行動に制限がかかるロングスカートと、腰を締め付ける下着から女性を解放するようにと声を上げたのはブルーマー夫人でした。
近年では、下着を隠す文化は終わり、下着をアウター化したり、アウターの一部としてデザインされた下着も増えました。火付け役は歌手でありファッションアイコンでもあるマドンナです。彼女が「Express Yourself」を歌う際に黒のミニワンピースのインナーで舞台に立ったことで、下着をアウター化する流れに一役買ったと言われています。このことで、今も女性のファッションの楽しみは、下着も含めて大きな広がりを見せているのです。
当サイトで紹介している補正下着ブランドの中から、公式サイトに価格が明示してあり、東京都内にサロンを持つ補正下着ブランドを調査。公式サイトおよび公式通販サイトの口コミの総数(※)が多い順に3社を比較しています。※2020年1月時点
価格帯 | アイテム数 | カラー展開 | サイズ展開 | 口コミの数 | |
---|---|---|---|---|---|
ブルーム |
2,200~ 33,000円 |
17種類 | 4色 | B65〜H85 | 404件 |
マルコ |
3,500〜 70,000円 |
12種類 | 4色 | A65〜F125 | 66件 |
ダイアナ |
3,500〜 42,000円 |
10種類 | 3色 | 公式サイトに 記載なし |
56件 |
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※口コミの総数は、各ブランドの公式サイトおよびに公式通販サイトに掲載されたものから算出しています。(2020年2月28日調査時点)